ドローンを飛ばすために知っておくべき14の法律とそのポイント

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ドローンは玩具屋さんで数千円で購入できるものから、人が乗れる「空飛ぶ車」と呼ばれるものまで、さまざまな機体が登場しています。しかし機体によらずドローンは法律で「無人航空機」として扱われており、さまざまな法律が関わってきます。

本記事では、ドローンを飛ばす上で知っておくべき14の法律と、それらのポイントについて、詳しく解説します。

14の全ての法律が常に関わるわけではない

この記事ではドローンを扱う上で関連する、14に分類した法律についてご紹介しますが、常に全ての法律が関係する訳ではありません。そこで3つのグループに分けて解説します。

グループ1 : ドローンを扱うなら詳しく覚えておくべき法律

グループ2 : ドローンを飛行させる際に気をつけるべき法律

グループ3 : 状況に応じて確認すべき法律 

グループ1 : ドローンを扱うなら詳しく覚えておくべき法律

すでにドローンを扱っている方や、これからドローンを扱う方も、まず知っていただきたい法律が「航空法」と「小型無人機等飛行禁止法」です。この二つの法律には、ドローンに特化した内容が含まれており、違反すれば罰則も課せられています。

1. 航空法

ドローンに一番関わる法律と言えます。航空法は一般的な旅客機やヘリコプターなど、人が乗る航空機でも従わなければならない法律であり、ドローンも無人航空機として対象に含まれます。

航空法では、ドローンの飛行に国土交通大臣の「許可」が必要となる「飛行禁止空域」と、ドローンの飛行に国土交通大臣の「承認」が必要となる「飛行の方法」の2つについて覚えておきましょう。

無人航空機の飛行の許可が必要となる空域

ドローンの飛行のために、国土交通大臣の許可が必要となる飛行禁止空域は、以下の4つです。

①空港等の周辺地域

②人または住宅の密集している地域上空

③地表または地上から高さ150m以上の空域

④緊急用務空域

①空港等の周辺地域は、旅客機が離発着する空港だけでなく、ヘリポートも含まれます。ヘリポートは街中のビルの屋上などにも設置されているので、特に注意が必要です。

②人または住宅の密集している地域上空とは、いわゆるDID地区 ( Densely Inhabited Distrct : 人工集中地区)の上空を指しています。DID地区は、5年ごとに行われる国勢調査から定められます。

①と②の地域は国土地理院のホームページや、ドローンメーカーのDJIなど、複数のホームページで確認することができます。

③地表または地上から高さ150mの空域については、飛行の高度を測る基準は、ドローンが飛行している真下の地面であることに気をつけましょう。山などの傾斜地では、ドローンを水平移動しても、ドローンの真下の地点の標高によって、飛行の高度は変化しています。

最後に④緊急用務空域とは、警察や消防活動などの緊急用務として航空機の飛行が想定される場合に、無人航空機の飛行が原則禁止となる空域です。緊急用務空域が設定される際には、国土交通省のホームページ・Twitterに公示されます。

無人航空機の飛行の方法

次に、航空法が定める無人航空機の飛行の方法についてご紹介します。航空法では無人航空機の飛行の方法について、以下のルールが定められています。

1. アルコール又は薬物等の影響下で飛行させないこと

2. 飛行前確認を行うこと

3. 航空機又は他の無人航空機との衝突を予防するよう飛行させること

4. 他人に迷惑を及ぼすような方法で飛行させないこと

5. 日中(日出から日没まで)に飛行させること

6. 目視(直接肉眼による)範囲内で無人航空機とその周囲を常時監視して飛行させること

7. 人(第三者)又は物件(第三者の建物、自動車など)との間に30m以上の距離を保って飛行させること

8. 祭礼、縁日など多数の人が集まる催しの上空で飛行させないこと

9. 爆発物など危険物を輸送しないこと

10. 無人航空機から物を投下しないこと

以上10項目のうち5号〜10号の飛行方法について飛行させる際には、あらかじめ地方航空局長の承認を得る必要があります。

以上、航空法ではまず飛行禁止空域と、飛行の方法についてルールが定められていることを覚えておきましょう。その上で2022年に公布された「機体の登録制度」と「技能証明」のルールについても理解すると良いでしょう。以下の記事で詳しく解説します。

航空法には対象外がある

ここまで解説した航空法については、対象外になるケースが3つあります。

1. 機体の重量が100g未満のドローン

2. 屋内や屋外であっても防護ネットなどによって、ドローンが不意に飛び出さないような制限がされている場合

3. 事故や災害時に、国や地方公共団体、または国や地方公共団体の依頼を受けた人が、捜索や救助活動を行う際には、飛行の方法に関する5号~10号については、適用されないことになっています。

2.小型無人機等飛行禁止法

小型無人機等飛行禁止法は、国の重要な施設や在外公館、原子力発電所上空のドローンの飛行を禁止した法律です。前述の航空法は国土交通省の所管ですが、小型無人機等飛行禁止法は警察庁が所管する法律です。

国の重要な施設とは、国会議事堂等、内閣総理大臣官邸等、皇居や最高裁判所などが含まれます。また全国の主要な8つの空港も、小型無人機等飛行禁止法の対象施設に指定されました。もしこの8つの空港の上空や周辺でドローンを飛行させたい場合には、航空法に基づく許可以外に、空港管理者、都道府県公安委員会、管区海上保安部長への事前通報が必要です。また通報は、飛行を開始する48時間前までに行わなければなりません。

また小型無人機等飛行禁止法では、航空法ならば対象外になる機体重量100g未満のドローンであっても、飛行させることはできません。ドローンだけでなく、グライダーなどの特定航空機器と呼ばれる滑空機も、規制の対象に含まれています。

グループ2 : 実際にドローンを飛行させる際に気をつけるべき法律

ここからはドローンを飛行させる際に気をつけるべき法律として、4つの法律について解説します。電波法、道路交通法、民法、個人情報保護法の4つです。

3.電波法

ドローンは無線で操縦するため、電波を使用しています。日本国内で電波を使う際には、電波法に従わなければなりません。

通常市販されているドローンが使用する電波は2.4GHz帯で、最大送信出力が小さく、「微弱無線局」として扱われるものです。微弱無線局に含まれる電波については、無線局免許や無線従事者資格は不要とされています。

なお日本の電波法では、ドローンに5GHz帯の電波も割り当てられていますが、アマチュア無線免許や、陸上特殊無線技士といった資格が必要です。海外製のドローンでも、正規輸入品は2.4GHz帯を使用していますが、一部の通販で扱われている並行輸入品には、5GHz帯を使う製品もあるようです。見分け方は、2.4GHz帯の電波を使う製品に付けられている「技適マーク」を確認しましょう。

また電波に関しては法律だけでなく、電波の特性も理解しておくべきでしょう。電波には届く限界があり、干渉する恐れがあります。特に2.4GHz帯は家電、スマホやWiFiなど、私たちの生活で広く利用されています。携帯電話の無線局の近くや、高圧送電線、鉄道や工場などの産業機械によっても、ドローンの電波は干渉する恐れがあります。万全を期すためには、電波チェッカーや、電波チェックアプリの使用をおすすめします。

4. 道路交通法

道路交通法に、上空に関する規制はありません。しかし道路は人や車が通行するために整備され、私たちが利用できる公共物です。ドローンであっても、航空機が離発着するなど、通行以外の目的で使用する際には、道路使用許可が必要になります。

ですが、道路上空でトラブルが発生した場合は、道路上へ不時着する恐れがありますので、注意して飛行させてください。

5. 民法

ドローンの飛行について民法では、主に土地の所有権について注意が必要です。

民法で土地の所有権は、その土地の上下に及ぶとされています。つまり他の人の私有地の上空を無断で飛行すると、不法侵入行為になってしまいます。

6. 個人情報保護法

民生用のドローンにはカメラがついており、飛行しながらカメラで撮影された映像を見ることができます。先にも解説した私有地上空をドローンで飛行し、その土地にある建物の窓から室内を覗いたとしたら、プライバシーを侵害してしまいます。さらに撮影した映像を無断でインターネット上に公開した場合にも、さまざまなリスクを負うことになるでしょう。

表札、住居の外観、洗濯物や生活状況を推測できるような私有物も、プライバシー保護の対象になることがあります。十分に気をつけましょう。

グループ3 : 状況に応じて確認するべき法律

ここからは、状況に応じて確認すべき法律について解説します。8項目で解説しますが、一度理解しておけば、覚えておけるものばかりです。

7. 河川法・海岸法

河川や海岸は、ドローンで空撮したいロケーションの一つです。河川は「河川法」海岸は「海岸法」という法律によって保護されています。また河川・海岸も自由使用という原則があります。よって基本的に、河川法や海岸法ではドローンの飛行は禁止されていません。

ただし場所によっては、ドローンの飛行の自粛などが求められているところもあります。撮影したい河川や海岸の河川事務所や、海岸の管理者に問い合わせておくと安心です。

8. 港則法・海上交通安全法

港則法や海上交通安全法は、港内や船舶交通が特に多い海域における、船舶の交通ルールを定めた法律です。いずれの法律においても、他の船舶の航行に影響を与えない範囲であれば、ドローンの使用に関する許可や届出の必要はありません。もしドローンの飛行によって、他の船舶を避けることができなくなる場合や、競技や曲技等の飛行のために、会場にパイロン等の工作物を設置する場合には、許可や届出が必要になります。

9.都市公園法・自然公園法

都市公園法は、各市町にある公園の設置や管理に関する法律であり、自然公園法は国立公園など、自然の風景地を保護するための法律です。

現在のほとんどの公園では、管理者によってドローンの飛行は規制されていると考えてよいでしょう。国立公園などにおいても、ドローンの飛行に関して規制がある場合があります。あらかじめ管理者に問い合わせるようにしましょう。

10. 重要文化財保護法

重要文化財保護法は、文化財の保存と活用に関する法律です。現在の重要文化財保護法自体では、明確にドローンの飛行に関する記述はありませんが、墜落などの事故が起きれば、貴重な文化財にも被害が及んでしまいます。もしも重要文化財などの上空を飛行させる場合には、管理者に許可や承認をもらうことはもちろん、何よりも万が一の事故が起きてしまった場合でも、人や文化財に被害が及ばないための安全対策を徹底しましょう。

11. 都道府県や市町村の条例

航空法や小型無人機等飛行禁止法に加えて、各自治体によってドローンの飛行を禁止している場合があります。例えば東京都では、機体の重量に関わらず全てのドローンについて、都立公園での飛行を禁止しています。お住まいの自治体や、飛行を検討している自治体からの情報を確認するようにしましょう。

12. 産廃法

産廃法は、廃棄物の排出を抑制したり、廃棄物の適切な処理を行うことによって、生活環境保護や公衆衛生の向上を図るための法律です。ドローンに関しては万が一機体が墜落したにも関わらず、機体が回収できない場合には、届出が必要になるということです。もし機体が回収できないからといって放置すれば、不法投棄として罰金や懲役が課せられる恐れがあります。

13. 刑法第129条(過失往来危険)

刑法129上では、過失によって電車や船舶の往来に危険を生じさせたり、転覆、破壊、沈没などさせた場合に、罰金が課せられています。つまりドローンの操縦の過失によって、電車や船の安全に影響を及ぼしてしまった際には、罰則を受けなければなりません。

14. 外為法

外為法は、日本と他国間の資金、財、サービスなどの取引に対して、管理や調整を行い正常な取引が行われることを目的とした法律です。ドローンについては、特定の飛行制御装置やセンサーの輸出などが関係してきます。一般的なドローンユーザーには直接影響はありませんが、ドローンに関わるものとして知っておきたい法律です。

まとめ

本記事ではドローンに関する14の法律について、解説してきました。最初にドローンに関して具体的な記述がある「航空法」と「小型無人機飛行禁止法」を十分に理解した上で、「電波法」「道路交通法」「民法」「個人情報保護法」の必要性について理解しましょう。

さらに飛行する場所に応じて、関連する法律があることを理解しておけば、ドローンの安全な飛行に関する手続きや、役所などへの問い合わせができるはずです。

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