「最近のテクノロジー」という印象が強いドローンですが、ドローンの歴史は存外古くて開発は戦前からおこなわれています。
ここでは、名前の由来や開発の歴史を紹介します。
我々の生活に欠かせなくなるドローン。
このドローンが「どのような歴史を辿って現在につながったのか?」
この記事を読んでくれれば理解できます。
ぜひ最後まで読んでください。
出典:(C)Photograph by Michael Durham. Minden Pictures/Corbis
ドローン飛行時、プロペラが回転します。
その時に「ブーン」というプロペラ音が聞こえます。
それが蜂の羽音に似ていることから、「雄バチ」という意味の「drone」
と名付けられた説が一つ目です。
戦前、ウィンストン・チャーチルがイギリス軍に射撃訓練用無人飛行機を開発させました。
それがクイーンビー(Queen Bee)です。
クイーン・ビーは「女王蜂」という意味です。
その無人機に似ていることから「drone」と命名されたのが二つ目の説です。
私たちは日常的に「ドローン」という言葉を使っています。
しかし、厳密にいうと「ドローン」には明確な定義がありません。
いわゆる通称です。
ゆえに、ほかの名前で呼ばれることもあります。
マルチコプター、uavなど、機種によって呼び名が変わります。
出典:(C) photo-ac
現在は自立飛行などの優れた機能を搭載しています。
しかし、もとをただせば竹とんぼがドローンのモデルなんです。
子供のころ、誰もが一度は夢中になったことのある竹とんぼ。
その竹とんぼがドローンの歴史のはじまりなのです。
まさしくロマンです。
今日、「ドローン」と呼ばれている無人航空機関連技術はその時代における政治的な背景と軍事利用の要求に沿って発展しました。
ドローンの歴史は政治や戦争と無関係ではなかったのです。
人類が最初に開発した無人航空機「Aerial Torpedo」
これは船舶用として開発されたジャイロスコープの技術を応用して開発されました。
ジャイロスコープとは、船や航空機、ロケットの自律航法に使用されている技術です。
1917年、この技術を応用して米国海軍が制作した無人航空機が「Aerial Torpedo」です。
しかし 、当時のジャイロスコープによる姿勢維持機能の精度は十分ではありませんでした。
ゆえに、実用化には至らなかったのです。
「Aerial Torpedo」の開発は失敗に終わりましたが、100年も前からドローン開発は始まっていたのです。
無人飛行機開発でさえ驚くことです。
しかし、さらに衝撃的な事実があります。
「現代のドローン」といえば、遠隔操作技術です。
それが1898年には既に実証されていたのです。
それを実証したのがニコラ・テスラ。
余談ですが、イーロンマスクが創業したテスラ・モータース。
その由来はニコラ・テスラからきています。
現代の天才は歴史的な天才をリスペクトしていたのです
1924年、米国海軍研究所は世界初の無線遠隔操縦による飛行を達成しました。
使われた機体は 「Curtiss F-5L」という機体を基にした 改造機でした。
無線遠隔操縦にはテスラが実証した技術が使われています。
1933年、英国海軍は「Fairy Bee」 という水上飛行機を無線遠隔操縦で飛行させることに成功しました。
これは歴史的快挙でした。
その後、「Queen Bee」という無線操縦式の射撃訓練用標的機を開発。
米ソ 冷戦時代、有人偵察機による東側諸国への長距離偵察飛行が行われていました。
しかし、1960 年代には有人機による長距離偵察任務が問題視され始めました。
それは人的・政治的 リスクが理由でした。
冷戦時代は軍事的に衝突したため、兵器開発が盛んにおこなわれました。
ドローンも例外ではありませんでした。
ゆえに、米国は長距離飛行可能な無人偵察機の開発に力を入れるようになりました。
現在のドローンのように性能の高さはありませんが、この開発が現在のドローンにつながっているのは間違いありません。
ドローンの歴史も他の科学技術と同様です。
戦争と無関係ではないのです。
ここでは、「ドローンの歴史を紐解きます〜名前の由来から開発まで」と題して話を進めました。
ドローンの名前の由来から開発の歴史までを詳細に説明しました。
ドローンの歴史が物語っています
開発は一朝一夕には進みません。
多くの犠牲を払って現在のドローンがあります。
そのドローンが「空の産業革命」として輝くのを祈って筆をおきます。
最後まで読んでくれてありがとうございます。