外壁調査はドローンにおまかせ!打診法との徹底比較

昨今、注目を集めているドローン。

ドローンに興味がある方は多いのではないでしょうか?

ドローンによる仕事のバリエーションはとても豊富です。中でもドローンと外壁調査は密接な関係があります。

今回は、ドローンと外壁調査の関わりを紹介します。

外壁調査とは?

出典:(C)写真AC

私たちの生活になくてはならない建物。雨風をしのぎ、空調を管理し、生活をより豊かにしています。

高層ビルやタワーマンションのほとんどは鉄筋コンクリートで作られています。

経年劣化した建物はなにかとトラブルがつきものです。ビルのオーナーには「12条点検」が義務付けられています。

12条点検とは、建築物の安全性などを管理するため、定期的な外壁調査をし、自治体に報告することを義務付けている法律です。

一級建築士など決められた資格保有者が建物の調査を行い、結果を自治体に報告しています。

鉄は錆に弱いです。鉄筋コンクリートを外壁で覆うことで、鉄筋を錆から守っています。

しかし、経年劣化、接着力不足、雨の侵入などが原因で外壁が剥がれたり、崩落してしまうことがあります。

外壁が剥がれると、建物の芯である鉄筋が錆びるだけでなく、人へのリスクがあります。

1989年、北九州市の集合団地の10階から、縦約5m、横約8mのタイルが落下し、男女3人が死傷するという事故がありました。この事故をきっかけとして外壁の安全性が問われるようになったといわれています。

外壁調査などの法律ができ、私たちの生活はより安全になりました。

実際に、外壁調査にはどのような種類があるのでしょうか?

外壁調査は2種類ある!

外壁調査には国土交通省が定めた「打診調査」と「赤外線調査」があります。

打診調査とは、調査員が外壁を叩き、叩いた音でタイルの浮きや、壁内部の損傷などの状況を診断します。知識と経験が求められる調査方法です。

赤外線調査は、「サーモグラフィーカメラ」により外壁の温度を計測し、撮影した写真データを元に劣化状況を解析していくデジタルな調査方法です。

赤外線調査の中でも、地上からの調査方法と、ドローンによる調査方法があります。

「打診調査」と「赤外線調査」をさらに詳しくみていきましょう。

打診調査には、高所作業を実施するために「建物の外周に足場を組む」「ゴンドラを取り付ける」「ロープ高所作業」などがあります。足場やゴンドラによる外壁調査を行うと、外壁のタイルの浮きや劣化が著しい場合、応急処置が同時に行えることがメリットです。

現状の外壁調査の方法は「打診調査」であることがほとんどです。

打診棒は個人能力で差がでるため、データの正確性には課題が残ります。

また、調査段階から足場が必要となるため、大きなコストと時間がかかります

最近では足場を組まずともゴンドラを使用する、またはロープ高所作業という、より費用を抑えられる手段も普及しています。

赤外線調査は「地上からの赤外線での測定」と「ドローンでの調査方法」があります。

サーモグラフィーカメラで外壁の温度を測定し、写真を撮影してから解析するため、依頼しているマンションのオーナーに確認できるデータが提供できるのがメリットです。

地上からの赤外線での測定は、測定に使用する機械が広く開発されており、高性能なマシンで精度の高い解析を可能にしますが、高い建物の外壁調査が苦手です。

ドローンの外壁調査は、背の高い建築物でも問題なく解析を進めることができます。

ドローンは建物の高さ、大きさに影響を受けることはほとんどありません。

ドローンによる写真は、赤外線による「サーモグラフィー写真」と、外壁の状態を撮影する「通常写真」で撮影するため、肉眼で確認することができます。

依頼したオーナーにも、温度変化がわかる写真で、外壁の劣化状況を目で確認できるため、安心感が高いです。

ドローンの外壁調査は足場工事が不要のため、調査の作業日数も最短一日でできる可能性もあります。

ドローンを使用した外壁調査のメリットとは?

出典:(C)写真AC

外壁調査をドローンですることで「正確な見積を出せる」「記録を保存できる」「費用を抑えられる」「短時間」「安全」などのメリットがあります。

たとえば、調査記録を保存することで、何かトラブルが起きたときに履歴を遡り、時間経過を簡単に確認することができるのです。

最近では、ドローンに搭載できるカメラの性能が高いため、光学カメラだけでなく、赤外線画像など必要に応じた調査記録を取得することができます。

どの業界でも記録を遡れるのはありがたいですよね。

また、ドローンによる外壁調査は、従来と比較して人件費などを削減できます

従来の作業員による外壁点検の場合、まず足場を用意するための費用がかかります。広範囲の打診調査の場合、点検に多くの人員と多くの時間が必要となります。

外壁調査にドローンを導入することで、極端にいうとドローンパイロットさえいれば外壁調査を行うことが可能です。

足場や作業のための人員、時間を削減できるためコスト削減ができます。

定期的に調査する必要がある外壁調査。できるならコストを抑えたいですね。

さらに、安全に外壁調査ができるのも魅力の一つです。

ドローンを利用して外壁調査を行う場合、作業員は地上からドローンの映像を確認するだけで点検を行うことができるため、安全です。

外壁調査などに使用されるドローンは衝突防止センサーや自動操縦などの機能が搭載されているため、操縦ミスによるリスクが低いです。従来は自らの手で打診調査を行っていたので、ビルの高層部の調査ではケガのリスクがつきものでした。

ドローンを使用した外壁調査のデメリットとは?

ドローンによる外壁調査では、「建物の立地によっては飛行できない」「天候に左右される」などのデメリットがあります。

建築物の立地によってはドローンの飛行が制限される可能性があります。航空法や小型無人機等飛行禁止法などの法律によって飛行場所が制限されているためです。調査するときは、事前に建物周辺のドローン飛行ができるかを確認しましょう。

また、ドローンは天候に影響を大きく受けます。赤外線の性質とドローン本体が関係しています。

ドローンの外壁調査には赤外線を使います。赤外線は温度の変化で調査を行うため、

風が強かったり、雨が降っていたり、北向きで外壁の温度が低かったりすると外壁調査が難しくなります。

そして、ドローンは雨と風に弱いです。

一般的に風速が5m/sを超えるとドローンの飛行は法律で制限されます。ドローンの強風耐性は、機体が重いほど強くなりますが、大型ドローンであっても風が強くなるほど墜落のリスクが高まります。

地上と上空では風速が異なることがあるため、注意が必要です。

国が外壁調査でのドローン使用を推進!

2022年4月に建築基準法が改正され、建物の外装仕上げ材等におけるタイル、石貼り、モルタル等の劣化及び損傷状況の調査に、従来の打診による調査以外に、「無人航空機(ドローン)による赤外線調査」が明記されました。

つまり、国はドローンの活用を促進しています。

国が促進しているため、今後外壁調査をするための必要機器や資格に対して、補助金が出る可能性があります。

ドローンを使うことで人件費、時間が削減されるため、高齢化問題などの社会的問題の解決の一つになるかもしれませんね。

外壁調査はどのくらいの費用がかかるのか?(282/300)

打診調査による外壁調査の場合、足場を用意するための費用がかかります。さらに、広範囲の点検を行う際に多くの人員と時間が必要となります。

外壁調査にドローンを導入することで必要な人員の数を減らすことができます。

また、従来の調査方法に比べて必要な機材も少ないのも特徴の一つです。

ドローンによる効率的な点検によって、点検にかかる期間を短縮することができます。

たとえば、1000平米以下の場合、従来の調査では足場代込みで約100万円かかるところ、ドローンによる調査では約30万円に抑えることができます。

費用は建物の広さや条件によって異なるため、会社に問い合わせを行いましょう。

外壁調査に必要な資格とは?

外壁調査は国に認められた技術でありますが、国家資格は存在しません

資格がないため、ドローンを使用してデータを取る、精度の高い解析を実現するなどの外壁調査は調査員の経験によって偏りがでます。

さらに、ドローンの操作技術や知識は大前提必要として、依頼主と話を進める上で、最低限の建設業の知識を持っていることも必要といわれています。

建築の基礎知識や赤外線の理解に特化した「赤外線建物診断技能士」の資格を持っているドローン調査員を選びましょう。

しかし、今後外壁調査に資格が必要になるかもしれません。

現在ドローン資格には一等資格(一等無⼈航空機操縦士)と二等資格(二等無⼈航空機操縦士)の二区分があります。レベル4飛行が実現すると、一等無人航空機操縦士は、レベル4飛行を含むすべての飛行が可能です。

それに伴い、外壁調査にも資格保有の条件が追記されるかもしれません。

外壁調査はフロンティアにおまかせ!

出典:(C)DRONE FRONTIER

では、どこの会社に外壁調査を依頼するといいのでしょうか?

私のおすすめは「ドローンフロンティア」です。

ドローンフロンティアは東京を中心にドローンサービスを提供しています。

業界屈指の実績を持ち、経験を持つ産業特化型プロドローンパイロットが在籍しており、映像、建設、インフラ点検、教育など幅広い分野で活動をしています。

2019年1月には、東京23区ではじめて足立区とドローンフロンティアが「災害時における無人航空機を活用した支援協力に関する協定」の締結式を行いました。足立区内において災害が発生した際に、無人航空機(ドローン)による被災状況の情報収集、調査及び撮影が可能となりました。

災害時に、人での捜索では限界があったり、リスクが高すぎる場所をドローンで調査することで、より多くの人を救助が可能になりますね。

現在では、大手のKDDI株式会社、ソフトバンク株式会社も災害時における無人航空機を活用した物資の輸送等に関する協定を締結しています。 

ドローンフロンティアのおすすめポイントを3点紹介します。

まず、ドローンフロンティアは12条定期報告、建物診断、雨漏り・漏水調査など多岐にわたり、調査は年間150棟以上対応しており、マンションだけではなく商業施設、ホテル、学校、病院、工場、物流倉庫といった多種多様な物件に対応しています。

次に経験豊富なパイロットが多く在籍しています。

総飛行時間1,000時間以上のパイロットが在籍しているため様々なトラブルへの対応を熟知しており、安全な飛行をすることが可能です。

最後に、パイロット全員が「赤外線建物診断技能士」の資格を持っているため、現場で求められる最低限の知識があり、スムーズな調査を行うことができます。

ドローンフロンティアの費用は調査面積1㎡あたり250円〜510円(税別)です。

具体例を挙げると、120戸ある14階建マンションの調査費用は、575,000円(税別)です。調査面積は2,500m²で調査員2名で調査期間は1日でした。

1日で外壁調査が終わるのはありがたいです。なにより足場を作る必要がないので、余計な経費もかからず、住居者へ負担が少ないのはうれしいポイントです。

ドローンフロンティアは、5億円補償の保険に加入しているため、万が一トラブルが起こったときにも最後まで丁寧に対応します。

また、日本全国飛行可能な許可取得済みのため、全国各地へ出張調査も可能です。

マンションなどの外壁調査は、実績のある「ドローンフロンティア」でしてはいかがでしょうか。

気になる方はまずは相談してみましょう。

詳しくはこちら。

最後に

ドローンと外壁調査について紹介しました。

ドローンを活用することで、費用、時間、安全など様々な面が改善されます。技術の進歩は目まぐるしいです。

今後ドローンによる外壁調査があたり前の世界になるかもしれませんね。

ドローンを使って仕事することで、ビジネスチャンスを掴むかもしれません。

ドローンによって、私たちの生活が想像以上に豊かに、安全に、簡便になりますね。

実生活にドローンがより浸透する未来が楽しみです。


ドローン合宿は、JUIDA認定のドローンスクールです。
「楽しく・わかりやすく」のコンセプトを、より重視した短期集中合宿型のスクールを運営しております。 ドローンに関わる質問や相談はお気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人
徹底的なリサーチで未知の領域をも探求する、ドローン関連が得意なライターです。