災害時のドローン活用法とそれを担うにふさわしいドローン機種

あらゆる産業でドローンの活用が本格化してきました。

とくに、災害時のドローン活用には期待が持たれています。

日本は災害の多い国です。

阪神淡路大震災、新潟中越地震、東日本大震災など、この30年には多くの災害が発生しています。

災害時のドローンの役割は大きく、機体の性能向上も必須です。

この記事では、災害におけるドローンの役割やそれを担うにふさわしいドローン機種を紹介します。

ぜひ最後まで読んでください。

災害時におけるドローン活用方法

出典:(C) Century Corporation

被災地の被害確認

大災害発生時、「どの程度の被害がおよんでいるのか?」を1秒でも早く把握することが大切です。

しかし、それはなかなか難しいのです。

その理由は道路が寸断されていたり、火事が起きていたりするからです。

ゆえに、被害状況を把握するのに時間がかかってしまいます。

地上を移動するのが難しければ、空からの手段を講じるしかありません。

これまではヘリコプターなどの有人飛行機を使用していました。

しかし、ヘリコプターなどはすぐには飛ばせません。

離着陸するには専用のヘリポートが必要なためです。

被災地ではそれらのインフラも損壊していることが大半です。

そこでドローンの登場です。

ドローンを活用すれば、これらの問題を解決してくれます。

ドローンはヘリコプターとは違って小型です。

離着陸に広い場所を必要としません。

また、ドローンを活用して3次元測量をおこなえば、災害直後に被災地マップが作成できます。

迅速かつ正確に被災状況を確認できるのです。

被災者の安否確認

災害時の人命救助は「72時間がタイムリミット」です。

72時間を過ぎると生存率は大幅に下がります。

ゆえに、時間との勝負なのです。

ドローンを用いれば、被災状況を迅速に確認できます。

救助を待っている被災者の居場所を特定して迅速に救助できるのです。

また、搭載されているカメラの性能も進化しています。

とくに、光学カメラや赤外線カメラの性能は向上しています。

それらを活用すれば、より多くの被災者を救助できるのです。

ドローンによる救援物資運搬

災害時は道路や鉄道網などの陸上インフラが損壊しています。

ゆえに、空からの救援物資運搬は重要です。

ドローンにはそれを担ってくれるポテンシャルがあります。

災害は時間との勝負です。

とくに、持病を待っていたり障害を抱えている人には一刻も早い支援が必要です。

ドローン配送であれば、生命にかかわる医薬品や血液などをすばやく運搬して提供できます。

また、人を被災地に入れずに対応できます。

ゆえに、二次災害の防止にも役立ちます。

災害時に活躍が期待できるドローン機種

HAMADORI 3000

出典:(C) SPACE ENTERTAINMENT LABORATORY

「HAMADORI 3000」はスペースエンターテインメント社のドローンです。

「HAMADORI 3000」は災害時に力を発揮します。

とくに、水害時の活用に期待が持たれています。

その理由は「HAMADORI3000」の優れた性能にあります。

「HAMADORI3000」は水上で離着陸できる飛行艇ドローンです。

性能は高く、わずか1〜2秒で水面から離陸します。

この能力は水害時の要救助者確認に活用できます。

Splash Drone 3+

「Splash Drone 3+」は沖縄県の「SwellPro Japan」という会社が開発しています。

その性能は高く、海外のニュースサイトでも取り上げられました。

特殊な防水加工を施しています。

ゆえに浸水に強く、塩水による腐食を防止してくれます。

海上や雨天での飛行に適している撮影用ドローンです。

他にも優れた機能が搭載されています。

  • 浮力を備えた設計で、海に落下してもプカプカ浮く機能
  • 水中で裏返っても自力で元の姿勢に戻れるフリップ機能
  • 水中からの離水機能

D‐HOPE

出典:(C) Century Corporation

「D‐HOPE」は株式会社センチュリーが製造する災害救助ドローンです。

「D‐HOPE」が主におこなう災害救助は以下です。

  • 火災現場における災害救助
  • 市街地における災害救助
  • 海難・水害救助
  • 災害時の災害孤立者救助

Skydio

出典:(C) NTT e-Drone Technology

アメリカのドローンメーカー「Skydio」はNTTと提携しています。

Skydio製ドローンは災害時にも活躍します。

災害で通信網が遮断されている状況でも、安定した自立飛行で救助活動をおこなってくれるのです。

Revolt Robotics社製「HMR」

出典:(C) Revolute Robotics

他社製ドローンにはないローリングモード

Revolt Robotics社製「HMR」は災害現場での活用が期待されています。

災害現場では、倒壊した家屋での生存者安否確認に「HMR」のローリング機能が役立ちます。

わずかな隙間があれば、その隙間からローリングして生存者の安否確認がおこなえるのです。

この機能は他社のドローンにはないRevolt Robotics社製「HMR」の魅力です。

また、電池を温存できる点でも魅力的です。

ローリングモードを有効に活用できれば、通常のドローンと比べて5倍以上長く活動できます。

災害現場では電力インフラも損壊していることが大半です。

ゆえに、ローリングモードはそのような現場では重宝されます。

災害時にドローンを活用するメリット

災害発生時に迅速に運搬ができる

ドローンは救援物資を迅速に運搬できるのが魅力です。

飛行機やヘリコプターなどの有人飛行機はパイロットが必要です。

それに対して、ドローンは無人で飛行可能です。

ゆえに、災害発生直後から飛ばせます。

また、離着陸時のヘリポートも必要ありません。

どこからでも飛ばせるところもドローンの魅力です。

二次災害の危険を減らせる

災害発生時は二次災害の危険もあります。

救助や復旧作業に向かう途中に二次災害に巻き込まれるケースは少なくありません。

実際に2016年の熊本地震では発生直後に再び震度6の地震が発生しています。

ドローンを使えば、二次災害を防ぎながらの人命救助が可能です。

なぜならば、ドローン操作はすべて無線でおこなえるからです。

防災、減災の維持費用を抑えられる

飛行機やヘリコプターなどの有人航空機はさまざまなコストが必要です。

主な費用はパイロットの人件費とヘリポートなどの離着陸する場所の維持です。

それが導入の妨げになっていました。

対して、災害時に使うドローンは比較的導入しやすく魅力的です。

ドローン本体は20万円台から購入できます。

整備やメンテナンス費用も有人航空機と比べて安価です。

災害時にドローンを活用するデメリット

悪天候時の飛行が困難

大雨や雷雨などの悪天候時、ドローンは飛行できません。

そのほかにも、寒冷地ではバッテリートラブルで機体が動かないことがしばしばあります。

しかし、悪天候時でも災害は待ってくれません。

ゆえに、ドローンメーカーは日々開発を進めています。

悪天候でも飛行できるドローン、北海道では氷点下時でも飛行できるドローンの開発を進めています。

長時間飛行が困難

ドローンは小型機です。

搭載するバッテリーも小さくなります。

そのために、飛行時間が短くなってしまいます。

しかし、災害は待ってくれません。

一刻を争う事態で「バッテリー不足で飛べない」といった事態は避けなければなりません。

この問題の解決法は性能向上に頼るしかありません。

次世代電池に全固体電池があります。

これは既存のリチウム電池に比べて飛行距離を大幅に伸ばしてくれます。

EVの全固体電池ばかりが話題にあがっていますが、2020年代後半にパナソニックはドローン向けの全固体電池を量産する方針を掲げています。

重量制限がある

ドローンは小型機です。

ゆえに、有人飛行機と比べて一度に運べる重量には制限があります。

近年はそのような課題を解決するために最大積載量200㎏のドローンなども開発されています。

通信障害時は飛行できない

ドローンの一番の強みは自立制御飛行です。

通信衛星からのGPS機能を用いて従来のドローンは自立飛行をおこないます。

しかし、悪天候で通信環境が悪くなる場合があります。

そのような状況下でのドローン飛行は不可能です。

しかし、昨今はGPS機能を使わずに自立制御飛行可能なドローンも出てきました。

日本メーカーのACSL製ドローンが代表的な機種です。

規制が災害時にドローン活用を邪魔する可能性

東日本大震災の時も飛行機やヘリコプターなどを使って物資を運搬して空から投下する方法が検討されました。

しかし、実現しませんでした。

その理由はさまざまですが、一番の理由は前例がなかったからです。

「落下後の物資の分配はどのようにする?」などの些細な問題のためにできなかったのです。

災害時のドローン活用はメリットが大きいのは間違いありません。

しかし、前例のない方法を理不尽に妨害する風潮があるのも事実です。

昨今は南海地震がいつ発生してもおかしくない状況です。

次の大災害が起きた際、そのような風潮のために救える命が救えない状況は回避しなくてはなりません。

災害におけるドローンの活用事例

熱海で発生した土石流災害での活用

2021年7月3日、静岡県熱海市で土石流災害が発生しました。

この災害でもドローンは活躍したのです。

事故発生翌日早朝から、ドローンを飛行させて被災現場を撮影しました。

この撮影した地図と被災前の地図を重ね合わせると当時の被災状況が克明にわかります。

その情報を救助にあたる自衛隊や消防などの関係機関で共有し、二次災害を防ぎながら活動できたのです。

熊本地震での活用

2016年4月14日に発生した熊本地震はドローンが本格的に活用された初めての災害です。

熊本城の被害状況調査をはじめとした被害状況確認にドローンが投入されました。

この地震ではNTT西日本もドローンを活用しています。

通信線の被災状況の把握にドローンが役立ったのです。

九州北部豪雨での活用

2020年7月、九州北部地域をおそった九州豪雨でもドローンは用いられました。

河川の氾濫状況や市街地での水没状況、鉄道路線の被害状況がドローンの空撮で判明しました。

その時の空撮には福岡県朝倉市の赤谷川や奈良ケ谷川の山間部で発生した斜面の崩落、流木が民家の周辺に積み重なっている状況が映っています。

また、大分県日田市の花月川にかかるJR久大線の橋が崩落した様子も映っていました。
悲惨な災害状況を目にするのはつらいですが、状況把握を早急におこなえて復旧作業も迅速に進められたのも事実です。


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この記事を書いた人
福岡県在住の38歳のリハビリ王(ニックネーム)です 趣味はサッカー観戦と落語を聞くことです。 ドローンについて勉強中!