ドローンのPID制御とは?概要ややり方を解説

ドローンの操縦方法を学んでいるとき、「PID制御」という言葉を聞くことがあります。「PID制御の説明を一通り聞いたが、よく理解できなかった」という方もいるでしょう。本記事では、ドローンのPID制御の概要ややり方を説明します。これからドローンを操縦したい方も、参考にしてください。

ドローンのPID制御とは?

PID制御とは、「Proportional-Integral-Differential Controller」の略でフィードバック制御の一種です。ドローンに限らず自動車などにも使われています。その歴史も古く、蒸気機関の調速機から始まり船の自動操舵にも使われました。

ドローンにおけるPID制御とは、コントローラーでドローンを操作した際の反応速度を指します。

ドローンはスロットルやロール、ピッチなどの操作がありますが、操作してから機体が動くまでにタイムラグが存在します。そのタイムラグを調整するのがPID制御です。ドローンは数百g~重くても2kg程度しかありません。

少々の風でも影響を受けてしまうので、環境に応じてPID制御を行って飛び方を調整する必要があります。

ドローンにおけるPID制御の種類

ドローンにおけるPID制御には以下のような種類があります。ドローンを操縦するにあたり全てを理解する必要はありませんが「こんな制御ができる」と知っておくと、ドローンの操縦に慣れた頃に役立つ可能性があります。

Proportional

Proportionalとは、ドローンのコントローラーという意味もありますがPID制御では、スティック操作に対してドローンがどの程度忠実に動くかを調整する操作です。

値が大きくなるとスティック操作が即ドローンの動きに反応するのでシャープな飛行になり、値を小さくするとスティックの操作が伝わるまでタイムラグができるのでソフトな飛行になります。

Integral

Integralは、ドローンの制御力と姿勢の保持力を調整する値です。風の強い日などドローンが環境の影響を受けやすいときは、最初に設定している値より大きくすれば、制御しやすくなります。

Derivative

Derivativeは、Proportional制御に伴う機体補正の緩和や振動の軽減などを行なえる調整です。PID制御はどれかの値を大きくしたり小さくしたりしてバランスが崩れると、振動などが発生する可能性があります。それを制御する機能だと考えてください。Derivativeを調整しながら最も飛行しやすい値に調整をしていきます。

ドローンのPID制御の方法

ここでは、ドローンのPID制御の方法を紹介していきます。

単に数値を入力すればドローンが自分の操縦しやすいようになる、といったわけではありません。実際に飛ばしてみて調整を繰り返す必要があります。

ドローンの性能やコントローラーのスペックはPID制御に影響する

ドローンは製品によって性能が異なります。一般的に高価なドローンほど操縦しやすく機体の制御も自動で行ってくれますが、人によっては「自分で細かく調整できるほうが操縦しやすい」と思う方もいるでしょう。コントローラーのスペックもPID制御に影響します。

例えば、同じ数値を違うメーカーのドローンに入力しても、同じように調整できるとは限りません。一方ではうまくいったのに、もう一方ではうまく調整できなかったといったケースもあります。場合によっては同じ製品でも機体によって微妙に調整具合が異なる場合もあるでしょう。

つまり、PID調整は経験を積まないとコツが掴みにくい一面もあります。

テスト飛行を繰り返しながらPID調整をしていく

新しいドローンを購入した場合、ドローンの操縦者はテスト飛行を繰り返しながら調整を繰り返していきます。ドローンの練習場などが「テスト飛行場としても使えます」と宣伝しているのはそのためです。

特にドローンをビジネスで使う場合は、ドローンの繊細な操縦が求められます。

ドローンの墜落事故や接触事故を防ぐために、テスト飛行は重要です。

ドローンの初心者とPID制御

ドローンは従来のラジコン飛行機やヘリコプターと比べると操縦しやすいといわれています。

しかし、PID制御はデリケートな部分があるので「自分に制御できるのか」と不安になっている方もいるでしょう。

ここでは、ドローンの初心者はPID制御にどう対応していくのが良いか、ベターな方法を解説します。

まずは操縦方法を覚えよう

ドローン操作におけるPID制御は、中級~上級の方向けの調整方法です。ドローンを初めて操縦する方は、まず操縦方法を覚えることに集中してください。安定した天候の元でドローンを自由自在に操縦できることを目指しましょう。

ドローンは自動飛行ができるシステムが搭載されていますが、微調整は人の手が必要です。

自分の飛行スタイルが確立したらPID制御にチャレンジ

ドローンの操縦を一通りマスターする頃になると、自分の飛行スタイルが確立されていきます。ドローンの操縦は車の運転と似たところがあり、最初は正しい操縦方法でドローンを飛ばすのが精いっぱいだったのが、慣れるにしたがってだんだんと自分がやりやすい飛行方法が分かってくるでしょう。

そうしたら、PID制御にチャレンジしてください。

飛行スタイルによって、どこをどんなふうに調整していいか、どんなふうに調整したら飛行が安定するか見えてきます。

PID制御にも経験が必要

前述したように、PID制御も経験が必要です。

単に数値を入力すればその通りにドローンが動くとは限りません。機体によっては数値のバランスが崩れると機体に負担がかかることもあるでしょう。

また、晴れで無風の状態や雨が降りそうな天気、強風なときなど、天候によってもベストな数値が変わってきます。この数値は経験を積んで覚えるしかありません。

ですから、ドローンスクールなどでPID制御のやり方を聞いて「難しそう」「できるかな」と過度に不安にならなくても大丈夫です。

これから技術が進めばPID制御はもっと簡単になっていく可能性もあります。

まとめ:初心者はドローンはPID制御ができると覚えておくだけでも大丈夫

ドローンのPID制御は、どちらかといえば中級〜上級者向けの技術です。ドローンは自動制御機能も備わっているので、初心者はPID制御の感覚を掴むより、まずは操縦方法をマスターしましょう。ドローンスクールに通っている場合は、座学でPID制御を学ぶかもしれません。PID制御を完全に理解するのには時間がかかるので、「そういうものがある」とだけ覚えておきましょう。

自分の飛行スタイルが確立したら、実際に飛ばしながらドローンのPID制御を行っていくとより操縦しやすくなります。

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この記事を書いた人
ライフハックや法律、ドローンなど多数な分野に興味があり、記事を書いています。