ドローン測量とは？ドローン測量のできることを解説

2024年8月15日ビジネス

測量とは、土地の面積や高低差などを機械で測って図面に起こす業務の総称です。

近年、ドローンで測量を行う事例が増えています。この記事ではドローンを利用して測量を行う方法やメリット・デメリットを解説します。

ドローン測量の方法を解説

始めに、ドローンを使った測量のやり方を紹介します。

従来の測量は、専用の機械を使って人が測量をしたり小型飛行機を測量したい場所の上空に飛ばして写真を撮り、それを基に測量を行います。

ドローンによる測量は従来の方法と何が違うのでしょうか？

ドローンを使った測量のやり方は、写真測量とレーザー測量の2種類があります。

写真測量とはドローンに光学カメラを搭載して写真を撮影し、その写真をもとに測量を行います。

ドローンを飛ばす際にはGCPを地上に設置しておき、位置情報と撮影範囲を重ねあわせて歪みを修整するため、より正確な写真が撮影可能です。

小型飛行機を飛ばして写真撮影をして、それを基に測量を行なうのと基本的には同じ仕組みですが、かかる費用は大幅に抑えられます。なお、ドローンで空撮した場合、撮影する場所によってズレや歪みが生じる場合があります。

複数の画像を組み合わせ、真上から見たようなズレや傾きのない画像に加工したものは、オルソ画像と呼ばれ、現地の地形や様子を正確に把握するのに便利です。

オルソ画像を利用すれば、作業の効率化や作業工程の簡略化が見込めます。

レーザー測量とは、ドローンにレーザーを搭載して測量したい地点に照射し、反射してきたレーザー光線を分析して測量を行なう方法です。

写真を取って測量を行うより精度が高く、得られる情報量が多いのがメリットです。

レーザー測量を実施し、高度のデータ、GPS、さらにGLONASSの人工衛星からのデータと測量結果を組み合わせると、3次元の地形データを導き出せます。これを、「3次元点群データ」といい、より正確な地形の形状を把握することが可能です。

ただし、レーザー測量はコストが高く、場合によっては人が測量するのと変わらない費用がかかるケースもあるでしょう。

そのため、ドローンによる測量は写真測量が主流です。

ドローンによる測量を行うにあたって必要な資格は現在ありません。

しかし、ドローンを測量したい地点に飛ばして写真を撮るためには、操縦技術が必要です。したがって、JUIDAやDPAなど、民間資格を取得している方を操縦者にするのがおすすめです。

また、ドローンは国土交通省により、飛ばしてよい空域やドローンの機体がしっかりと決められています。場所によっては、事前に申請が必要です。

ドローンによる測量を行うには、機体の登録が行なわれたドローンを用い、必要あれば飛行許可の申請を行います。

急に測量が必要になったからといって、いきなりドローンを飛ばすと罪に問われる可能性もあるので、注意しましょう。

ドローンを用いた測量は、従来の測量方法に比べてメリット・デメリットがあります。

メリット・デメリットを知れば、ドローンを使った測量を行ったほうが良いケースと、人力による従来の方法で測量を行なった方が良いケースの判断も付きやすいです。

ここでは、ドローンを用いた測量のメリット・デメリットの代表的なものを紹介しますので、参考にしてください。

ドローンを用いた測量のメリットには、以下の3つが挙げられます。

ドローンは無人で飛行できるので、同じ写真測量でも航空機を飛ばすより大幅にコストを削減できます。また、航空機を飛ばすためには予約などに時間がかかり、悪天候だと再調整にも手間がかかるでしょう。

ドローンは国土交通省から許可を得ておけば、思い立ったときにすぐに測量が開始できます。

広範囲の測量も容易なので、大規模な土木工事をおこなう際にも活用できるでしょう。レーザー測量を行なえば、3Dデータなども作れます。

このほか、災害が起きた後の復旧工事を行う場合、人力で測量するのが危険な場所も多いです。このような場合も、ドローンで測量を行なえば安全に必要なデータが手に入ります。

一方、ドローンを用いた測量のデメリットには以下の3つが挙げられます。

ドローンは機体の軽量化するために、大きなバッテリーを搭載していません。したがって、広すぎる範囲を測量するには何度もバッテリー交換が必要です。

また、小型飛行機よりも高度が稼げないので、広い範囲を少ない枚数の写真で収めることができず、測量に時間がかかるケースもあります。そいのため、ドローンによる測量は測量する場所選びに失敗すると、デメリットしかありません。

ドローンによる測量を行なう場合は、測量の知識はもちろんのことドローンに関する知識もある程度必要です。

この記事を書いた人

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