技術の進歩により、ドローンは撮影や測量、検査などさまざまな用途に用いられるようになりました。
それに合わせてドローンを操縦する操縦士の需要も高まっています。
本記事では、ドローン操縦士の全てと題して、ドローン操縦士の仕事内容や求人、年収などを詳しく解説します。
ドローン操縦士の仕事に興味がある方は、参考にしてください。
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はじめに、ドローン操縦士とはどのような仕事なのかを解説します。
ドローンを使った仕事といえば空撮が有名ですが、現在は空撮以外にもドローンを使った仕事が増えています。
また、近い将来ドローンが主流となりそうな仕事も紹介するので、参考にしてください。
現在、ドローンを用いた仕事には以下のようなものがあります。
ドローンには、動画や静画を撮影できるカメラが搭載されています。
現在は、撮影に代表されるカメラを用いた仕事が主流です。
クライアントが望む映像や画像を撮影するには、一定の操縦技術が必要です。
そのため、ドローン操縦士の需要は高まっています。
現在、急速に法整備が進められているのは、ドローンを利用した物流です。
ドローンを操縦して荷物を運べれば、早くたくさんの荷物を運べます。
また、2024年問題と呼ばれる「トラックドライバーの時間外労働規制」によって生じる物流業界の問題にも対応ができると期待されています。
現在、基本的にドローンの目視外飛行は許可されていません。
しかし、法整備と技術の進歩により、ドローンの目視外飛行が可能になると、ドローンによる荷物の運搬が活発化することが予想されます。これに伴い、ドローンの操縦士の需要も一層高まるでしょう。
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2023年7月現在、無資格でもドローン操縦は可能です。
ただし、バッテリーを含め総重量100g以上のドローンを、以下のような場所で飛行させる場合は、国土交通省に申請して許可を得る必要があります。
【2023年最新】ドローンを飛ばすのに必要な免許や資格について徹底解説
しかし、ドローン操縦士として働く場合、自身の技術を客観的に示すためには資格を取得していたほうが有利です。
ここでは、ドローン操縦士になるために必要な資格を紹介します。
無人航空機操縦士は、2022年12月に誕生した国家資格です。
取得すれば無人航空機を飛行させるのに必要な知識や能力を証明できるほか、ドローンを飛行させるために必要な許可の取得手続きが省略できます。
また、許可を得ればカテゴリー4である夜間飛行・目視外飛行も可能です。
受験資格は16歳以上で心身ともに健康なら誰でも受けられます。
無人航空操縦士には、一等無人航空機操縦士と二等無人航空機操縦士の2区分があり、学科試験と実地試験の2つに合格すれば取得できます。
ただし、登録講習機関の講習を受けて受験すれば実地試験が免除されます。
学科試験・実地試験とすべて受験すると取得まで1ヵ月ほどかかる長丁場の試験です。
ドローンの国家試験は、自動車の運転免許試験に例えられます。
技術を自動車学校に相当する登録講習機関で学べば学科試験の合格は容易です。
費用も講習費を含めれば20万円程度かかりますが、取得して許可を取れば夜間飛行、目視外飛行が可能などドローン操縦士としてはかなり優位です。
民間資格とは、ドローンを製造・販売するメーカーやドローン操縦士の団体が独自に認定している資格です。
資格によって難易度が異なり、初心者が3~4日講習に参加すれば取得できる資格から、一定のドローン飛行経験がないと取得できない資格もあります。
したがって、資格を取得する場合はどのレベルの資格か、資格取得までに必要な工程を確認しておきましょう。
代表的な民間資格は以下のようなものがあります。
2023年現在、ドローン操縦士には無資格でもなれます。
ただし、ドローン操縦の技術だけでなく航空法の知識も必要です。ドローンの飛行に関する決まりは国土交通省の該当ページに詳しくまとめられているので、参考にしてください。
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最後に、ドローン操縦士の平均年収や求人倍率などについて紹介します。
ドローン操縦士の仕事をしたいが、生活が成り立つのか心配な方は、参考にしてください。
職業情報提供サイト「jobtag」によると、ドローン操縦士の平均年収は453.8万円です。
これは、トラックドライバーの平均年収とほぼ同等です。
また、ドローン操縦士の平均年齢は44.2歳と若いですが、これは、まだドローン操縦士が新しい仕事のため、「経験を積んだ年配者」がほぼいないためといえます。
なお、これから物流にドローンが本格的に参入すれば、経験があるドローン操縦士の年収はさらに高まることが予想されます。
ドローン操縦士の求人倍率は令和3年度で1.62倍です。
需要に対して供給がやや少なめなので、レベルの高いドローン操縦士は高給でもいいからほしいという企業もあるでしょう。
なお、ドローンを検査や測量で使う企業は増加の一途をたどっているので、これからも需要は下がりにくいと考えられます。
さらに、物流にドローンが本格参戦すれば、ドローン操縦士の需要は一気に高まり操縦士の不足が起こるかもしれません。
その時にドローン操縦の技術があれば、有利な条件で転職できる可能性が高まります。
ドローン操縦士は、活躍の場を着実に増やしている職種です。特に、物流業界はドライバー不足に長年悩んできたため、ドローンの活用に期待しています。もし、ドローンが物流に使えるようになれば、ドローン操縦士の需要は一気に高まり、高い技術を持った操縦士は引っ張りだこになる可能性もあるでしょう。
将来性のある仕事といえますし、目指す価値も十分にある仕事です。