そんな疑問を、お持ちではないですか。
当記事では「ドローンと風速の関係について」以下の項目を解説していきます。
【ドローン運航の風速5m/sとは】
【ドローン運航の制限について】
【ドローンの運航と風速の関係について】
ぜひ最後まで、ご覧ください。
出典:UnsplashのKhamkéo Vilaysingが撮影した写真
ドローンは航空機と同じように大気中を飛行するので、風の影響を受けます。
では、どのような風速の制限を受けるのでしょうか。
ドローンの運航では、風速5m/sの壁があります。
国土交通省から出されている国土交通省航空局標準マニュアルの「無人航空機飛行マニュアル」に定められているのです。
「無人航空機飛行マニュアル」の3.安全を確保するために必要な体制の3-1基本的な体制(2)において「風速5m/s以上の状態では飛行させない」と記されています。
ドローンは小型で重量も軽いため、風速の影響を考慮する必要があるのです。
また「無人航空機飛行マニュアル」には、風以外にも「雨の場合や雨になりそうな場合は飛行させない」ことや「十分な視程が確保できない雲や霧の中では飛行させない」などの制限もあります。
こうみるとドローンを運航させるには、気象の知識が必要になってくるのがわかります。
気象に関しては日頃から、テレビのお天気ニュースや気象庁のホームページなどの資料を確認しておく必要があるでしょう。
風速5m/sとは、どのくらいでしょうか。
風速5m/sは「扇風機の強レベル」くらいで「軽いものが飛ばされる」ぐらいです。
気象庁の風力階級表では風速5m/sは、風力3に相当するのです。
航空で一般に使用される速度の単位Knots(ノット)表示では、11ノットくらいになります。
換算方法は、m/sの約倍がKnots(ノット)になります。
出典:(C)気象庁
飛行場等で見かける吹き流しでは、40°吹き流しが持ち上がる程度が風速5m/sぐらいになります。
出典:(C)モノタロウ
風速5m/sは吹き流しの角度で、約40度と覚えておけばよいでしょう。
風は高さ(高度)の違いにより、風の強さに違いがあります。
一般的に地上付近の風は、地形摩擦の影響があり風は上空より弱くなっているのです。
よって地上が5m/s以下の風速でも、上空は5m/s以上のこともあり得ます。
風の高度による強さの違いを説明したのが、下記の表です。
出典:(C)NEDO
縦軸の高度が高くなるほど、横軸の風速が強くなっているのがわかります。
出典:(C)国土交通省
ドローンの風速に関する運航制限については、国土交通省から発行されている「無人航空機飛行マニュアル」に「風速5m/s以上の状態では飛行させない」と記されています。
「無人航空機飛行マニュアル」には航空法に基づく許可及び承認を受けたのちに、ドローンを飛行させる際の必要な手順などが記載されています。
ドローンを運航させる際に、ドローン自体の機体の使用方法を熟知していることは重要です。
ドローンの使用方法に加え国土交通省の「無人航空機飛行マニュアル」を遵守することにより予期されるリスクを回避し、安全な運航を実施するのです。
ドローンには、機体ごとに風速制限があります。
djiドローンとphantomドローンの性能等と風速制限について比較して見てみましょう。
機種 | Dji Mini 4 Pro | Dji Air 3 | Phantom 4 Pro |
写真 | |||
価格 | 106,700円 | 129,800円 | 207,680円 |
離陸重量 | 249g未満 | 720g | 1375g |
最大飛行速度 | 16m/s(58km/h) | 21m/s(76km/h) | 20m/s(72km/h) |
最大風圧抵抗 | 10.7m/s | 12m/s | 10m/s |
出典:(C)Dji
比較したdjiドローンとphantomドローンは、11m/s前後の風に耐えられる耐風性能を持っています。
djiドローンとPhantomドローンは「無人航空機飛行マニュアル」の5m/sの制限以上の風に、ドローン自体の性能は耐えられるようになっています。
しかし、上空は地上より風が強いことがありますので注意が必要です。
出典:UnsplashのAndreas Schantlが撮影した写真
国土交通省の「無人航空機飛行マニュアル」には、風速5m/sの制限がありました。
風速がある中でのドローンの運航については、次のことが考えられるのです。
風速は一定ではない場合があるので微風でも突然5m/s程の風速が吹いたり、周りに建物がある場合では風が建物により乱されて乱気流がおこります。
機体に定位置のホバリング機能がついているドローンでも、風速の強弱により一時的にドローンの操縦ができなくなる恐れもあるのです。
安全に運航するためにも、飛行予定地の風速や気流の状態を確認するのも重要になります。
ドローンの機体自体を安全にコントロールするために、「無人航空機飛行マニュアル」の風速5m/sの制限は重要です。
飛行予定地の風速を調べるために天気予報から天気概要等を把握したり、実際の飛行予定地においては風速計を用いて風速を調べましょう。
風速計の種類には、プロペラ式・防水カップ式・熱線式があります。
風速計の特徴は、以下のようになっています。
風速計の種類 | 特徴 |
プロペラ式 | プロペラが回転する速さで、風速を図るタイプ。微風の検知は不可能だが、風の強さや気象観測に適する。2000円前後で、値段が手ごろ。 |
防水カップ式 | 防水仕様で、カップが風を受けて回転して風を計測する。 |
熱線式 | 微風も検知できる。センサーに風を当てることにより冷却されて電気抵抗の変化により、風を計測する。 |
飛行予定地では風速だけではなく、風速の強弱も確認して乱気流の存在も確認しましょう。
出典:UnsplashのRandy Fathが撮影した写真
ドローンは重量が軽く・小さいために、風速の影響を受けます。
国土交通省の「無人航空機飛行マニュアル」では、「風速5m/s以上の状態では飛行させない」と記されているのです。
一般的なドローンの耐風制限は11m/sほどになりますが、5m/s以上の風速での運航は安全のために避けた方がよいです。
風速は地上より上空の方が強く、また建物の風下では乱気流が発生しやすく定位置でホバリング機能のあるドローンでも、突風では一時的に風に流されるのです。
ドローンの運航は天気に左右されるところが多いので、日頃から天気に興味を持ち風速を調べるには風速計などを用いると良いでしょう。