DJI Zenmuse L2とは?特徴や使い道をご紹介

ドローンが産業に利用される機会が増えるにつれ、多機能で高性能のカメラの需要も増加しています。
2023年10月、中国のドローンメーカーDJIが高度なLiDARシステムを搭載した Zenmuse L2の発売を発表しました。

本記事では、Zenmuse L2の特徴や搭載機能、使い道や参考価格を紹介します。

出典:(C) DJI

DJI Zenmuse L2の特徴や機能を紹介

はじめに、DJI Zenmuse L2の特徴や搭載されている機能を紹介します。
DJI Zenmuse L2は、ドローンに搭載できる撮影機材兼検査機です。ZENMUSE L1の後継機にあたり、すでに導入している会社の中には買い換えを検討しているところもあるでしょう。
ぜひ、参考にしてください。

DJI Zenmuse L2とはどのような機材

出典:(C) DJI

DJI Zenmuse L2は、RGBカメラ、LiDARモジュールを搭載し3Dデータ収集、計測、スキャン、さらに高精度の後処理を行なえる機材です。ドローンに搭載して空撮をすれば、大規模の3D空間データを短時間で取得できます。

例えば、標高の高い山野、道が整備されていない場所、高圧電線が張られている鉄塔などの検査や測量をする際に、とても有効です。

DJI Matrice 300 RTKまたはDJI Matrice 350 RTKなどの産業用ドローンに搭載することを想定されています。現在のカメラや測定器では、十分な測定ができないという場合は導入を検討してみてもいいでしょう。

DJI Zenmuse L2の特徴

出典:(C) DJI

DJI Zenmuse L2は、「ZENMUSE L1」の後継機となり、より高精度で高効率、信頼性の高い3Dデータを提供できます。

また、ドローンのRTK測位システムと併用すれば後処理中にデータの統合も可能です。これにより、高精度の絶対位置情報、速度情報、姿勢情報を確認できるため、

撮影や測量されたデータが、どこで撮影されたか、撮影されたときのドローンの高度や姿勢とも併せて明確にできるでしょう。

RGBマッピングカメラのセンサーには、4/3型CMOSを使用しています。メカニカルシャッターを備え、ピクセルサイズは3.3μmと大きくなりました。有効画素は2000万画素で、全体の画像性能が大幅に向上し、より細部まで点群をカラー表示できるようになっています。

また、DJI Zenmuse L2に搭載されたIMUシステムは、ウォームアップが不要です。電源を入れたらすぐに使用できるので、現地についてすぐに測量などを開始できます。ウォーミングアップのためにバッテリーを消耗することもないので、長時間の撮影にも耐えられます。

また、ZENMUSE L1と比べて、検知範囲は30%増加しました。さらに、標準飛行高度は120mまで伸びたので、より安全で効率的な検査が可能です。

DJI Zenmuse L2の用途

出典:(C) DJI

DJI Zenmuse L2の用途としては土地測量をはじめとして、マッピング、電力供給設備の点検や管理、森林・インフラ管理・建設管理など広い用途で使えます。これらの作業は、今でも人の手で行なわれているところも多いでしょう。

人の居住地から遠く離れた場所にあえて作られているインフラは多いです。

特に、高電圧線は山間部に設置されていることが多く、管理や点検には時間と危険が伴っていました。DJI Zenmuse L2を搭載したドローンを用いれば、短時間かつ少ない人員で管理や点検が可能です。人が高所に登る必要がなくなるため、安全性も高まります。また、整備されていない山間部での測量、高所で行なわれる建設場の監督作業などにも活用できます。

1台でさまざまな用途に対応できるので、測量と点検、管理とスキャンといった使い方もできるでしょう。

DJI Zenmuse L2の価格

DJI Zenmuse L2の参考価格はLiDARの生データを解析するソフトウェアDJI Terra付きで、350万円~です。
一見すると高く思えますが、搭載するドローン「MATRICE 350 RTK」の本体価格も100万円~です。
産業用ドローンとしての機能を考えれば決して高くはないでしょう。また、産業用の機器と考えれば、この価格は安価な部類です。なお、この価格はあくまでも参考価格です。まだ発売されたばかりの最新機器ですが、時間が経てば、レンタル品としても出てくる可能性があります。

まとめ

DJI Zenmuse L2は測量や点検の労力を大幅に削減できる可能性がある

DJI Zenmuse L2は、点検・測量・インフラ管理・建設管理などさまざまな用途に使えるドローン搭載用のカメラです。撮影だけでなくスキャン3Dデータの取得など複数の機能が搭載されているため、これまで測量や点検にかかっていた人員や労力を大幅に削減できる可能性があります。


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