上記のような疑問を、おもちではないですか。
当記事ではドローンペイロードについて、下記の事項を解説します。
【ペイロードとは】
【ドローンはドローンペイロードとして何kg搭載できるのか】
【ドローンペイロードの制限とペイロードにより考慮すべきこと】
ぜひ、最後までご覧ください。
出典:(C) Pixabay
ペイロードとは、有償の貨物等の総重量・最大積載量のことです。
ペイロードのペイとは「支払う」など有償を意味し、ロードとはこの場合「荷物」をさします。
有償での荷物等のことです。
ドローンは航空法改正によりその運航方法等が整備され、航空機と同じような方向性で航空法も改正されています。
ペイロードも同じように航空機を例に解説すると、航空機の場合のペイロードは旅客や輸送する荷物・貨物のことです。
航空機が運航する際に旅客は料金を払って搭乗し同時に貨物が搭載され、A空港からB空港に飛んでいくのです。
旅客や貨物などが、ペイロードに該当するのです。
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ドローンには、ドローンペイロードとしてどのくらいの荷物を搭載できるのでしょうか。
ドローンペイロードとしての重量は、ドローンの形状、大きさ、プロペラ数などにより様々です。
ここではドローンの種類と、ドローンペイロードの搭載重量について解説します。
ドローンの種類とドローンペイロード最大積載量についての関係は、以下のようになります。
ドローンの種類・機種 | 最大積載量と大きさ | 参考写真 |
ACSLドローン | 2.75kg全長1173mm | 出典:ACSL |
DJI QS8 | 6kg全長1471mm | 出典:株式会社スカイシーカー |
PD6B-Type Ⅲ | 30kg全長2398mm | 出典:PRODRONE |
SkyLift | 30kg全長1900mm | 出典:SKYDRIVE |
ドローンの仕様によりドローンペイロード最大積載量が異なり、今後ドローンの性能向上により最大積載量が増加したドローンが現れてくるでしょう。
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ドローンペイロードにはドローンの仕様により、重量の制限があります。
空を飛ぶドローンと同じように航空機にも重量制限があり、最大離陸重量が定められています。
航空機は飛行機の構造強度や性能を考慮して、最大離陸重量が決められているのです。
下記の表は、航空機の重量の構成分布について表した例です。
20%のペイロードを運ぶために、80%の重量が必要になるのが分かります。
機体重量・装備品・燃料・ペイロードの合計が最大離陸重量を超えることはできず、ドローンにも同じことが言えるのです。
ドローンペイロードには、制限重量があることが分かりました。
では、ドローンペイロードにはどのような種類があるのでしょうか。
ドローンの飛行目的により、ドローンペイロードは変わります。
下記は、ドローンの業務と対応するドローンペイロードです。
ドローン業務の種類例 | 対応するドローンペイロード |
---|---|
空中撮影 | カメラ・手振れ補正用のジンバル |
物資輸送 | 輸送する荷物(生活用品・災害支援物資・医療用品など) |
空中散布 | 空中散布薬剤 |
業務内容により、搭載するドローンペイロードが変化します。
ドローンが飛行目的達成のためにドローンペイロードを搭載して飛行するときには、考慮しなければならないことがあります。
ドローンには業務の種類・内容により、考慮すべき事項があるのです。
考慮すべき事項と解説は、以下の通りです。
考慮すべき事項 | 解説 |
---|---|
最大積載重量 | 機体の構造・性能などを考慮した制限です。 |
ドローンペイロード格納場所 | 空中撮影する場合には、撮影カメラだけではなく振動防止用などのカメラの取付マウントも必要です。 物資輸送する場合、輸送物資を収納する場所が必要です。収納場所の大きさや形により、搭載荷物の制限が出てきます。 空中散布では、薬剤専用のタンクや薬剤散布用のノズル等も必要です。 |
航続距離・航続時間 | ドローンペイロードが増加すると、プロペラの高回転やプロペラの本数を増やす事を考慮しなければなりません。その場合電力がさらに必要になり、総合的にドローン自体の航続距離・航続時間が短くなるのです。 現在のドローンの電力源は、リポバッテリーが多く使われています。 バッテリーを搭載するほど一見航続距離は伸びますが、バッテリーを搭載するほど重量が増加してその分航続距離は短くなるのです。バッテリーの重量と航続距離のバランスが問題になります。 電力源がガソリンエンジンであれば航続時間によりガソリンが減少しその分機体が軽くなるため、航続距離・航続時間の延長が期待できます。 ドローンの電力源については、【ドローン燃料とは何? 】その種類や特徴について徹底解説! も参考にしてください。 |
輸送品質 | 輸送する荷物によっては移動中、その荷物の品質も考える必要があります。 温度管理のための保冷剤や振動から守る梱包材などの追加で、さらに重量が増加し航続距離・時間の減少につながります。 |
ドローンペイロードに対しては、さまざまなことを考慮する必要があります。
ドローンペイロードが増加して最大離陸重量25kg以上の無人航空機には、追加基準を考慮する必要があるのです。
最大離陸重量25kg以上の無人航空機とは、浮上する力のある高性能ドローンになります。
最大離陸重量25kg以上の無人航空機については、令和4年6月10日に最終改正された国空無機第58462号による「無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領」 では以下のように定められています。
最大離陸重量 25kg 以上の無人航空機の機能及び性能について、4-1-1に掲げ る基準に加え、次に掲げる基準にも適合すること。 想定される全ての運用に耐え得る堅牢性を有すること。機体を整備することにより 100 時間以上の飛行に耐え得る耐久性を有するこ と。 機体と操縦装置との間の通信は、他の機器に悪影響を与えないこと。 発動機、モーター又はプロペラ(ローター)が故障した後、これらの破損し た部品が飛散するおそれができる限り少ない構造であること。 事故発生時にその原因調査をするための飛行諸元を記録できる機能を有する こと。 次表の想定される不具合モードに対し、適切なフェールセーフ機能を有する こと。
想定される不具合モードとは、以下のことを言うのです。
想定される不具合モード | |
通信系統 | 電波状況の悪化による通信不通操縦装置の故障他の操縦装置との混信 送受信機の故障 |
推進系統 | 発動機の場合発動機の出力の低下又は停止不時回転数上昇電動の場合モーターの回転数の減少又は停止モーターの回転数上昇 |
電源系統 | 機体の主電源消失操縦装置の主電源消失 |
自動制御系統 | 制御計算機の故障 |
最大離陸重量 25kg 以上の無人航空機には最悪のケースを想定しての基準があり、ドローンの安全性の向上をめざしています。
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ペイロードとは、有償の貨物等の総重量・最大積載量のことです。
ドローンペイロード量はドローンにより様々で、その量には制限があります。
また、ドローンの飛行目的により搭載すべきドローンペイロードの種類も変化し、考慮すべき事項も変わってくるのです。
ドローンの最大離陸重量 25kg 以上の無人航空機は高性能となるので、ドローン自体や地上の人・物件の安全のためにより厳しい追加基準が必要となるのです。
国土交通省:https://www.mlit.go.jp/index.html
ACSL:https://www.acsl.co.jp/
株式会社スカイシーカー:https://skyseeker.jp/
PRODRONE:https://www.prodrone.com/jp/
SKYDRIVE:https://skydrive2020.com/