雪山や降雪時にドローンを飛ばせるのはご存知でしょうか?
雪が積もった一面銀世界の景色は神秘的で素晴らしく、上空からドローンで撮る価値あります。
しかし、飛ばすにはさまざまな注意点があるのも事実で、それを守らないとドローンを墜落させてしまう可能性が高いのです。
本記事では、雪山や降雪時にドローンを飛ばすための条件や注意点、持っておくと役立つグッズを紹介しています。
出典:Xavier TurpainによるPixabayからの画像
結論から書くと、雪山で雪が降っていてもドローン飛行は可能です。
乾燥したパラパラ程度の粉雪であれば、ドローンのプロペラが雪を吹き飛ばしてくれるため、モーター等にもほとんど影響ありません。
しかしながら飛行前に天候をしっかり見極め、飛行中は常にドローンの状態を確認し、適切な操作&判断をする必要があります。
雪山でのドローン飛行は可能ですが、大雪のときや強風のときは飛行は禁止です。
大雪では視界が見えず、センサーも誤作動を起こすことがあります。飛ばしても真っ白すぎて何も見えませんので、映える映像は撮れません。
また、強風が吹いているときも飛行は禁止です。
これは航空法のマニュアルに記載があり、航空局の標準マニュアルを使用している場合は風速5m/s以上は飛行禁止。独自マニュアルでも記載してある風速までしか飛ばせません。
山頂や森林限界ではとくに風が強くなるため、飛行前には風の吹き具合をしっかり確認することが大事です。
たとえ少量の雪でも、雪が湿っているときは飛行をやめましょう。
湿った雪だと、本来ならドローンのプロペラで吹き飛ばしてくれる雪が機体に付着してしまいます。ドローンは電化製品で防水ではないため、水分が付着すると、場所によっては故障や墜落の原因になります。
乾燥したパラパラとした雪のときだけ飛ばすよう注意してください。
出典:🌸♡💙♡🌸 Julita 🌸♡💙♡🌸によるPixabayからの画像
雪山や降雪時にドローンを飛ばす際にはいくつか注意点があります。
それらを怠るといつも以上に墜落しやすくなるため要確認です。
雪山は温度が低いため、普段よりもバッテリーの消費が早いです。
よって機体のバッテリーをフル充電しておくことはもちろん、送信機(プロポ)とモニター代わりになるスマホも100%しておきましょう。とくに古いスマホだと消費がものすごく早くなるので要注意です。
気温の低い雪山ではバッテリーの性能が低下するため、離陸前に必ず温めておく必要があります。外気に触れていると急激に冷たくなるため、ケースやリュックに閉まい、ホッカイロなどを入れておくのも対策のひとつです。
そして離陸した直後は急な操作はせず、アプリのバッテリーの状態を確認しながら、電圧やバッテリーの温度を安定させます。
雪山ではバッテリー性能は著しく落ち、墜落の可能性が高まるため要注意です。
雪山では離発着する場所が限られますが、雪上からは避けましょう。
可能であればハンドリリース&ハンドキャッチをおすすめします。これならどんな場所でも安定した離発着が可能です。普段から練習しておくと良いですね。
もしハンドリリースやハンドキャッチができないのなら、ランディングマットを持参するのも選択肢のひとつです。ただしランディングマットは、強風時には使えないのと、荷物になるデメリットがあります。
気温の低い雪山ではバッテリーの減りが早くなります。
常にバッテリー残量を気にして飛行するのはもちろん、50%あたりで帰還させるよう心掛けると安心です。残量の警報も50%を目安にしておくと良いです。いつもよりも余裕を持った帰還が大事。
雪山などで降雪時に飛ばすと、センサー類に雪が付着したりして誤作動を起こすことがよくあります。
誤作動やエラーを起こすと、意図した操作ができなくなり、バッテリー残量が少ないとバッテリー切れで墜落する可能性もあります。
視界が見えなくなるほど雪が降っていたら飛ばさないようにすることで防げます。
雪山でドローンを帰還させたら、付着した水分を完全に拭き取りましょう。
水分がドローン内部に入ると故障してしまいます。雪山ではコンディションが悪くすぐに撤収しなければならない状況も考えられますが、水分を拭き取ることだけは忘れずに行いましょう。
また、飛行が終わったらなるべく湿度の低いところで徹底的に乾燥させます。雪山では難しいですが、帰宅してからでも必ずドローンを乾燥させるように。
出典:UnsplashのAaron Burdenが撮影した写真
雪山でのドローン飛行に役立つアイテムがいくつかあります。
持っておくと便利ですので、ぜひ雪山で飛ばすときには準備しておきましょう。
ドローンを飛行するときには風速を測る必要があります。
とくに雪山など標高の高いところは風が強いことが多く、風速計はマストアイテムです。小型ですしネットでも数千円で購入可能なため、ぜひ持っておきましょう。
雪山での離発着はハンドリリース&ハンドキャッチをおすすめしますが、慣れていない場合にはランディングマットがあると地上から飛ばせるため安心です。
折りたたみ式を持っていきますが、登山するには荷物の邪魔になります。また、風が吹いていると飛ばされる可能性があるため要注意です。
晴れている雪山で風景を撮るとき、雪は太陽の光を反射するため、ものすごく明るく白飛び状態になります。
白飛びを防ぐためには「NDフィルター」が必須です。
NDフィルターがないとシャッタースピードが速くなりカクカクした映像になります。とくに絞りのないカメラを搭載したドローンはNDフィルターを忘れないようにしましょう。せっかくの映像が台無しになります。
雪山や降雪時のドローン飛行は、普段撮れない神秘的な映像を撮れる一方で、過酷な環境であるが故に、墜落や故障の可能性が高まります。
飛ばせる天候かどうか現地でしっかり判断し、余裕を持って安全第一で飛ばすことを心がけましょう。
雪山でしか撮れない素晴らしい映像が撮れるもの事実ですので、ぜひ神秘的な映像を撮りに行ってみてはいかがでしょうか?