アメリカのAmazonでは、処方箋薬がオンラインで注文できる「Amazon Pharmacy(アマゾン・ファーマシー)」がサービス展開されています。
さらに、2023年10月には「Amazon Pharmacy」のドローン配送が開始されたというニュースが報じられており、本記事で解説します。
出典:UnsplashのWicked Mondayが撮影した写真
「Amazon Pharmacy」の概要について、以下の2点を解説します。
2023年現在はアメリカのAmazonでのみ展開されているサービスですが、今後日本への進出も考えられるためチェックしてみましょう。
「Amazon Pharmacy(アマゾンファーマシー)」とは、アメリカ国内Amazonが展開するオンライン薬局のことで、「アマゾン薬局」とも呼ばれます。
2020年11月にサービスを開始しており、利用者はWebサイトやアプリから処方薬を注文します。
あらかじめ医療保険や定期処方薬などのプロフィールを登録し、医師からAmazon薬局に薬が送られ、その後Amazonから注文者の元へ配送される仕組みです。
アメリカでは医療保険の種類によって自己負担額が変わるため、Amazon側で注文者の保険のカバー範囲に基づき料金が請求されます。また、プライム会員であれば送料無料で2日以内の配送といった優遇サービスが適用されるのも特徴です。
2022年9月には、「Amazon Pharmacy」の日本国内展開を検討していると報じられています。
日本では2023年1月から本格的に開始した電子処方箋の導入後にサービス展開が予測されていましたが、2023年11月現在はまだ開始されていません。
またAmazonが薬局を運営するのではなく、日本では提携する中小薬局が調剤を行い、Amazonの物流網によって注文者の元へと配送する運用が有力視されています。
出典:UnsplashのAnnie Sprattが撮影した写真
2023年10月、「Amazon Pharmacy」がアメリカでドローン配送を開始したと報じられました。
参考記事:https://www.aboutamazon.com/news/retail/amazon-pharmacy-amazon-air-prescription-drone-delivery
そこで本項では以下の2点について解説します。
現在はテキサス州の一部地域でのみサービスが開始されていますが、今後広い地域で運用される可能性があります。Amazonでは世界中のいくつかの地域においてドローン配送が既に展開されているため、日本国内でもこの先ドローンが荷物を配送するようになるかもしれません。
Amazon Pharmacyのドローン配送は、主に以下のような仕組みで運用されています。
現在は一部地域でのみ展開されているサービスですが、Amazonとしては今後他の地域にも拡大する見通しのようです。
余談ではありますが、Amazonでは2022年からドローンによる配達サービス「Prime Air(プライム・エア)」の提供を開始しています。
当初2023年中に1万回以上のドローンによる配送を目標としていたところ、5月時点で100回程度に留まっておりサービス展開は緩やかな状態です。
一方で、アメリカ国内だけでなくイタリアやイギリスでの「Prime Air」のサービスも始まっており、今後も少しずつ範囲が拡大していく見込みです。
この記事では、2023年10月に開始した「Amazon Pharmacy」について解説しました。
「Amazon Pharmacy」は処方箋薬を60分以内に受け取れるドローン配送サービスで、今後日本国内でもサービスが提供される可能性があります。特に、「Amazon薬局」は日本への導入がAmazonから発表されているため、今後の動向に着目しましょう。