matrice300はDJIより2020年に発売された産業用ドローンです。
空撮だけでなく、点検や測量・災害対策など幅広い用途に使えるのが特徴です。
今回は、matrice 300 の特徴や価格、スペックやおすすめの使い道を解説します。
産業用のドローン購入を考えている方は、参考にしてください。
出典:(C) DJI
matrice 300の基本スペックは以下のようなものです。
バッテリー搭載時の重さは5kgを超えるので、空撮以外にもいろいろな目的で使えます。その分、操縦に技術がいるので初心者向きとはいえません。
ビジネスにドローンを活用したい方向けの機体です。
サイズ | 展開状態、プロペラは除く:810 × 670 × 430 mm(長さ×幅×高さ)折りたたんだ状態、プロペラとランディングギアを含む:430 × 420 × 430 mm(長さ×幅×高さ) |
対角ホイールベース | 895 mm |
最大ペイロード | 約 3.6 kg:バッテリー非搭載時約 6.3 kg:TB60バッテリー2個搭載時 |
最大ペイロード | 2.7 kg |
最大離陸重量 | 9kg |
動作周波数 | 2.4000〜2.4835 GHz5.725~5.850 GHz(日本国内は2.400~2.483 GHzのみ利用可) |
ここでは、もう少し詳しくmatrice 300の特徴を解説します。他の機体に比べてどのようなメリットがあるか知りたい方は、参考にしてください。
matrice 300は、空撮はもちろんのこと各種点検や測量、災害救助などあらゆる場面で活躍できます。
matrice 300の動作温度は -20~40℃、耐風性能は 15m/sです。
日本ならばオールシーズン活躍できます。
防塵・防水に関する保護等級はIP45なので、ほこりっぽい環境や小雨程度ではびくともしません。
災害現場は厳しい環境が多いですが、matrice 300ならば故障の心配なく活躍してくれるでしょう。
さらに、定期点検を自動化する「AIスポット機能」も搭載しています。
正確で矛盾のないデータを収集できるので、点検や測量をドローンで初めておこなう場合も扱いやすいです。
その他このほか、デュアルビジョンセンサーとToFセンサーが機体6面に搭載されており、最大40 mの範囲で障害物を検知できます。
検索範囲はDJIアプリで簡単にカスタマイズできるので、用途に応じて使い分けられます。
上部にもビジョンセンサーが設置されているので、橋梁の下など上部に障害がある場所でも安全に飛行可能です。
matrice 300の最大飛行時間は、55分です。
また、ホットスワップ機能が搭載されており電源を落とさずバッテリー交換も可能です。
予備のバッテリーを用意しておけば、2時間近く稼働させられます。
長期撮影や点検、測量なども問題なくおこなえるでしょう。
稼働時間が長ければ、それだけできることも増えます。
matrice 300は飛行中であっても操作器の画面をタップするだけで機体やペイロードの制御権を交代できます。
オペレーターが複数おり、飛行中でも自在に制御権を交代できればより柔軟なミッションが可能となるでしょう。
また、伝送システム「OcuSync Enterprise」により、最大8kmまで1080pの動画伝送も可能です。
このシステムを利用すれば、大きな障害物があって1人のオペレーターだけだと目視飛行が難しい場合でも、安心してmatrice 300を飛行させられます。
matrice 300はアクセサリーが豊富で用途に合わせて付け替えられます。
例えばカメラならば通常のカメラのほか、赤外線カメラ、高画素のカメラなど複数のカメラが付け替え可能です。
ドローンは用途に応じて最適なカメラが異なります。
用途ごとにドローンを買い替えるとなるとそれなりの費用がかかります。
ドローンを保管する場所、用途に合わせてドローンを交換する手間もかかるとなれば、ドローンがいくら便利でも導入を躊躇する会社もあるでしょう。
アクセサリーの付け替えができるなら、後から用途を増やすのも簡単です。
また、カメラやバッテリーの調子が悪くても、アクセサリーの付け替えができるなら、matrice 300本体の買い換えは不要になります。
出典:(C) DJI
最後にmatrice 300の価格相場や購入できる場所を紹介します。
matrice 300はアクセサリーが豊富な分、本体価格とアクセサリー込みの価格では幅があるので、購入する際は注意が必要です。
matrice 300の本体価格は、90万円代~が相場です。
前述したように、matrice 300はアクセサリーが豊富であり、どのアクセサリーを付けるかで値段が変わってきます。
また、90万円代の価格にはバッテリーと充電器は含まれません。
一通りのアクセサリーを付けた場合、おおよそ100万円前後となるでしょう。
他のアクセサリーを付ければもう少し高くなる場合もあります。
なお、アクセサリーは後からでも購入できるので、最初は必要最低限の機材だけ購入し、様子を見てもいいでしょう。
matrice 300を購入する際は、見積もりを出してから購入するのが一般的です。
予算を最初に決めてから購入先とよく相談して購入するアクセサリーを決めるのがおすすめです。
matrice 300は、DJIの正規代理店から購入ができます。
DJI正規代理店は、エディオン・ケーズデンキ・ヨドバシカメラなどもあるので、まずは問い合わせてみましょう。
アクセサリーのみならば、Amazonなど大手インターネット通販サイトでも販売されています。
前述したように、まずは予算を提示してから見積もりを出してもらうとアクセサリーも選びやすいです安いです。
なお、中古市場は産業用ドローンはそれほど活発ではありません。
産業用ドローンの主流は、型落ち品が主流です。
matriceシリーズなら、matrice200がたまに出る程度です。
できるだけmatrice 300を安価に手に入れたい場合、はじめは最低限のアクセサリーのみで購入し、だんだんと必要なアクセサリーを購入していくといいでしょう。
なお、産業用ドローンは基本的にディスカウント価格では販売しません。
アクセサリーのついたけmatrice 300が相場よりかなり安い金額で売っている場合、何か問題がある可能性も高いので、気をつけましょう。
正規代理店選びに迷っている場合は、DJI公式サイトから問い合わせる方法もあります。
なお、matrice 300を購入する前に使い心地を試したいという場合は、レンタルも利用できます。
1泊2日で10万円代から利用できるので、他のドローンと比較したい場合もおすすめです。
出典:(C) DJI
今回は、matrice 300の特徴や利用するメリット、おすすめの使い道などを紹介しました。ドローンは1万円代から購入できる身近な機器ですが、matrice 300は本格的な産業ドローンで、価格もアクセサリー込みで100万円を超える高価な物です。
その分、撮影だけでなく点検や測量など幅広い用途で利用できます。
点検や測量といったビジネスにドローンを利用したい会社には一押しといえるでしょう。
特に、点検や測量をドローンに任せたい場合は、matrice 300はとても適しています。