近年、映像撮影だけではなく、さまざまな業種で活用されているドローン。
ドローンを適切に操作し、安全に飛行させる人たちのことをドローンパイロットと呼びます。
本記事では、ドローンパイロットの実際の仕事内容や必要な資格、多くの人が気になる求人や年収の話まで踏み込んでいます。また、ドローンパイロットの将来性にも言及していますので、これからドローンパイロットを目指そうか検討している人はぜひ参考にしてください。
出典:(C) Unsplash
ドローンパイロットとは、法律を遵守し安全にドローンを運用する人たちのことを指します。
正確な操縦技術はもちろんのこと、航空法や気象などの知識も必要で、いかに安全に飛行し目的を達成できるかがドローンパイロットの仕事です。
ドローンパイロットはただドローンを飛ばすだけが仕事ではなく、安全に飛行させるために日々さまざまな業務があります。
・機体のメンテナンス
・ロケハンや周知
・安全管理(法律遵守・天候確認など)
・現場での安全な操作&判断
・撮影後のデータ管理
・撮影後の機体メンテナンス
なにより安全が第一のドローンパイロットは、墜落させないために日々の機体管理や法律の理解が必要です。
事前に危険を把握し、状況に応じた臨機応変な操作や判断力が求められます。飛行を終えてからも、次のフライトの安全も考え、機体状態の確認も必要です。
ドローンパイロットの仕事は多種多様です。
ドローンが登場した当初は映像や写真撮影がメインでしたが、いまでは農薬散布や点検業務、災害時の利用などさまざまな分野で活用されています。
もっとも人気があるのは空撮業務ですが、今後はまだまだ活用の余地がある点検や測量、物流などの分野でドローンパイロットの需要が高まるのです。
出典:(C) Unsplash
2022年12月から始まったドローンの免許制度(国家資格)。
今後ドローンパイロットとして仕事していくうえで取得したほうがいいのか?
そもそも国が発行する国家資格と民間団体が発行する資格の違いについても解説します。
国家資格(免許)と民間資格は、取得することで本来認められていない飛行が可能になったり、手続きを簡略化させたりできます。
どちらもドローンパイロットとして飛行技術や知識を証明するために効果があります。
ただし国家資格は公的なものであり、本来禁止されている飛行も可能になることから、実用性や取得する優先度は高いです。
ドローンの国家資格には大きく2つの種類があります。
一等資格は、第三者上空での目視外飛行を可能にし、二等資格は、第三者上空以外での特定飛行の一部申請の省略ができます。
ただし、どちらの資格を取得しても、型式認証に通った機体で飛行させる必要があるため、各々のドローンを自由に飛ばせるわけではないので注意が必要です。
国家資格には、車と同じように実技試験と筆記試験があります。実技は登録講習機関での講習修了により免除されますが、筆記試験は指定試験機関での受験が必要です。
ドローンパイロットは必ずしも国家資格や民間資格は必要ありません。
しかし仕事をしていくうえでは、所持していることで以下のメリットがあります。
技能や知識を証明するために、求人では取得が条件になっていることがあります。また、取得していることで、依頼主に技能や知識を有していることを証明できるため、仕事が得やすく信頼されやすいです。
取得するならまずは国家資格である「二等無人航空機操縦士(二等資格)」を目指してみましょう。
出典:(C) Unsplash
ドローンパイロットの平均年収は、技能や職種によって大きく異なりますが、大まかに300〜530万円と言われています。
以下は業種別の平均年収です。
第一線で活躍するドローンパイロットは、年収1億円稼いでいると言われています。
ラジコン時代も含め空撮歴30年以上のベテランパイロット請川博一さんによれば、空撮をメインにさまざまな業務を入れると年収1億円と暗に発言。
とても夢のある話ですが、これは大手企業からたくさん依頼されるなど、長年活躍してきたからこそ可能なことは覚えておきましょう。
出典:(C) Pixabay
ドローンパイロットの求人は年々増える一方で需要が高いです。
ドローンパイロットの求人市場は、急速に拡大しています。
建築や農業、空撮、点検、災害地の調査など、さまざまな分野でドローンの活用が増えているためです。
これらの業界は安全で確実に操作できるドローンパイロットを求めており、高度なスキルを持つパイロットは高い報酬を得ることが可能。
確かな技術を持ち、安全に飛行させられる人材はまだまだ少なく、求人数に対して応募者数が追いついていない現状があります。
ドローンパイロットの求人は、専門的なスキルを求める求人情報サイトなどを活用する方法があります。ポータルサイト内でドローンパイロットの特集が組まれるケースも出てきています。
ドローンに関連するセミナーやイベントに参加することで、求人情報を得ることも可能です。
応募方法は、一般的な求人応募と同じで、求人情報に記載されている方法に従って進めることになります。
しかし、ドローンパイロットの仕事は特殊なスキルを要求されることが多いため、履歴書や職務経歴書には自身のドローン操作経験や資格、関連する専門知識を具体的に書くことが求められます。
出典:(C) Pixabay
将来的にはドローンの活用がいま以上に進み、ドローンパイロットの需要は高まります。
いまは特定の業種に限られ、業務内容もまだまだ限定的。今後はよりドローンの機能や搭載可能な装備が進化することで、活用事例は増えることが予想されます。
ドローンパイロットに人気な映像や写真の撮影、いわゆる空撮業務はわりとレッドオーシャンです。
専門知識をあまり必要とせず、ドローンの知識や法律、カメラ設定さえ理解していれば仕事ができる面もあるため、参入障壁が低く仕事の奪い合いになっています。
これからは点検や測量、農薬散布、物流など、産業界でのドローン需要が高まります。
ドローン飛行の技術や知識、法律の理解はもちろんのこと、各分野の専門知識も習得することで、業界では貴重な存在として重宝されます。
もしこれからドローンパイロットを目指すのであれば、ドローン関連にプラスして専門分野での知識をつけることで、仕事も見つけやすく、給料の大幅UPも見込めるでしょう。
出典:(C) Pixabay
年々需要が高まっているドローンパイロットについて解説しました。
ドローンパイロットになるには、まずは正確な操作技術を身につけるとともに、法律やドローン関連の知識を理解し、安全な飛行ができることがなにより重要です。
それを証明するためにも国家資格を取得したり、専門知識を習得しておくことで、仕事の選択肢は増え、給与面でも大幅な年収UPにつなげられます。