ドローンの包括申請や個別申請とは?申請の違いや内容、DIPSでのやり方を解説

屋外でドローンを飛ばすならほぼ必須になる国土交通省への飛行許可・承認申請。

大きく「包括申請」と「個別申請」の2種類ありますが、ドローンの申請は複雑なため、この2つの違いや申請の仕方がよくわからない方は多いと思います。

本記事ではそんな方に向けて、ドローンの包括申請と個別申請の違いをわかりやすく解説。個人の趣味で申請するにはどうしたらいいのか?

申請の手順についても言及しています。

ドローンの包括申請と個別申請とは?

出典:Unsplash

航空法により飛行場所や飛行方法が大きく規制されているドローン飛行。

国土交通省へ飛行許可・承認申請する際には「包括申請」と「個別申請」のどちらか2つの方法で申請します。

飛行期間飛行場所飛行目的
包括申請最大1年間日本全国業務
個別申請飛行ごと特定飛行ごと特定業務・趣味

ドローンの飛行を予定している期間や場所、飛行目的などに応じて適切な申請方法を選ぶ必要があります。

包括申請は飛行ごとの申請が必要ない

包括申請は、一定期間内に同じエリアで同じ条件のドローン飛行を複数回行うための申請方法です。

この方法で申請することで、期間中は同じ条件であれば何度でもドローン飛行を行うことが許可され、飛行ごとに申請する手間が省けます。

包括申請の期間は最大1年間を指定でき、一度申請してしまえば翌年の更新日までは基本的に再度申請する必要はありません。

飛行場所も本来であれば、飛行場所の詳細の図を添付して申請する必要がありますが(個別申請)、「日本全国」や「各都道府県」などを指定することで、場所にとらわれずさまざまな場所でドローンを飛ばせます。

ドローンの包括申請をする際の注意点は、趣味での飛行はNGということです。

包括申請は業務で飛行する場合に限られており、趣味で飛行するなら、後述するもうひとつの「個別申請」のみ可能です。

個別申請は飛行ごとに申請が必要

個別申請は一回限りのドローン飛行を申請するためのもので、飛行ごとに日時や場所を指定し、その都度申請を行う必要があります。

以下が「個別申請」が必要になる飛行です。

  • 空港等周辺における飛行
  • 地表または水面から150m以上の高さの空域における飛行
  • 人又は家屋の密集している地域の上空における夜間飛行
  • 夜間における目視外飛行
  • 補助者を配置しない目視外飛行
  • 趣味目的での飛行
  • 研究開発目的での飛行
  • 人又は家屋の密集している地域の上空で夜間における目視外飛行
  • 催し場所の上空における飛行

例えば、包括申請で「夜間飛行」と「目視外飛行」で許可承認されたとしても、この2つは同時に行えません。夜間に目視外飛行する場合には、場所を指定して、飛行ごとに「個別申請」する必要があるのです。

飛行マニュアルに沿った運用が必要

出典:Unsplash

ドローンの包括申請や個別申請をして飛行許可・承認を得たとしても自由に飛ばせるわけではありません。ここはよく勘違いされることなので要注意。

申請に通ったとしても、申請時の「飛行マニュアル」に沿った運用が必要になります。

ドローンの包括申請や個別申請の際には飛行マニュアルを選択しますが、あらかじめ用意されている「航空局標準マニュアル」を使うこともできれば、各団体や独自で作成したマニュアルでも申請できます。

多くの方は「航空局標準マニュアル」で申請しますが、内容をまったく読まずに申請し、内容に沿ったドローン飛行をしていない人が多いのが現状です。

必要なら独自マニュアルで申請

ドローンの包括申請や個別申請時に用意されている「航空局標準マニュアル」は厳しい内容になっており、必要に応じて独自で作成したマニュアルで申請する必要があります。

例えば、包括申請や個別申請の「航空局標準マニュアル」には「風速5m/s以上の状態では飛行させない。」と記載されており、風速5m/s以上でのドローン飛行は禁止です。

ほかにも「雨の場合や雨になりそうな場合は飛行させない。」という記載もあります。つまり雨のときはもちろん、雨が降りそうな場合でもドローンを飛ばしてはいけないのです。

このように飛行マニュアルは厳しい内容になっているため、包括申請や個別申請をしたからといって自由にドローンを飛ばせるわけではないのです。

もし飛行マニュアルで禁じられている状態や方法でドローンを飛ばすなら、「航空局標準マニュアル」に基づいて自分で独自のマニュアルを作成し包括申請や個別申請をしましょう。

 

包括申請と個別申請のやり方

出典:(C)国土交通省

ドローンの包括申請や個別申請は、国土交通省がネット上で運営する「DIPS(ドローン情報基盤システム2.0)」で行います。

DIPSはインターネット環境があればどこからでも申請が可能で、申請から許可までの全プロセスがデジタル化されていて便利です。

初めてドローンの包括申請や個別申請する場合は、まずはDIPSのウェブサイトにアクセスし、アカウントを作成しましょう。申請は余裕を持って開庁10日前までに済ませるように。

包括申請や個別申請の手続きの流れ

  1. アカウントの開設: 利用規約に同意し、必要な情報を入力してアカウントを開設。
  2. ログイン: 発行された申請者IDでDIPSにログインします。
  3. 機体情報を入力: 所有しているドローンを登録します。機体登録することで申請時に反映されます。ホームページ掲載機以外の機体の場合は、機体情報として画像や運用限界値等の入力が必要です。
  4. 操縦者情報を入力: 申請を行うドローン操縦者の情報を登録をします。登録した情報は申請書を作成する際に必要になります。
  5. 申請書の作成&提出: 機体情報やドローンの操縦者情報の登録が完了したら申請書を作成します。申請の際には基本情報や飛行経路、飛行させる機体、操縦者の情報、飛行マニュアルなどを入力し、完了したら提出。
  6. 審査&許可書の発行: 提出した申請書は審査され、通過すると許可書が発行されます。この際に修正依頼がくることもあります。

実際のドローンの包括申請と個別申請のやり方については、国土交通省が実際の画面付きで丁寧に解説していますので、そちらを見ながら申請すると簡単です。

航空安全:無人航空機の飛行許可・承認手続 – 国土交通省

更新や機体追加について

DIPSでは、ドローンの包括申請の内容変更や更新も簡単に行えます。

包括申請の更新申請は、すでに受けている許可・承認の期間の終了後、飛行の日時(期間)のみを変更し、引き続き同条件で申請する場合に行います。DIPSの飛行許可・承認メインメニューのページにある「更新申請」から日時等を入力するだけでとても簡単です。

※包括申請の更新申請は許可・承認の終了日まで2ヶ月以内の期間のみ申請可能

許可が下りたあとに飛行計画が変更になった場合や、新たにドローンを購入した場合などの機体追加もDIPSで行えます。DIPSの飛行許可・承認メインメニューの「変更申請」から変更箇所を入力していくだけです。

ドローンの申請に関するよくある質問

出典:Pixabay

Q. 個人の趣味で包括申請はできる?

  1. 個人趣味でのドローン飛行は、飛行日時や場所を指定する「個別申請」のみとなり「包括申請」はできません。

Q. 包括申請や個別申請は費用はかかるの?

  1. ドローンの飛行許可・承認申請自体は無料です。ただし、行政書士に申請代行を依頼する場合には費用が発生します。

Q. ドローンの包括申請の条件は?

  1. 包括申請は同一の飛行条件で複数回にわたり飛行させる「業務」での飛行のみ可能です。そのほかの飛行はすべて「個別申請」になります。

Q. ドローンの包括申請や個別申請の申請先はどこですか?

  1. 包括申請の申請先は、住んでいる場所によって「東京航空局」か「大阪航空局」かに分かれます。東日本(長野県や静岡県より東)に住んでいる場合は「東京航空局」、西日本(岐阜県や愛知県より西)に住んでいる場合は「大阪航空局」になります。

まとめ

ドローンの飛行許可・承認申請する際の「包括申請」と「個別申請」を解説しました。

包括申請は、場所や日付を指定しない業務で飛行させる際に申請できます。一方の個別申請は、場所や日付を指定しなければならない飛行場所や飛行方法で飛ばす場合、また、趣味で飛行させる場合に申請する方法です。

どちらも申請が通ったとしても、自由に飛ばし放題ではなく、申請時の飛行マニュアルやその他の法律を遵守したうえで安全に飛ばしましょう。


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この記事を書いた人
ドローン操縦歴9年。航空法が改正される以前からドローン空撮をしており、現在も業務・趣味問わず毎週のように撮影しております。